三月の風物詩とするには、あまりに寂しいものなのですが、この月を思い浮かべるとき真っ先に思い出すものに道路工事があります。この年度末という時期に集中して道路に穴を開けることを、予算消化を目的とする以外の理由で説明できるものなら、一度ご高説を拝聴したいくらいです。
渋滞による経済損失は、工事によるものに限らず多大であることが試算されています。それに排気ガスを増やすことも環境に優しくはないですね。何より気になるのは、掘り返したときに出る瓦礫の山です。アスファルトやコンクリートの残屑はいずこへ運ばれて行くのでしょうか。再生可能な資源の活用が声高に叫ばれていますが、ゴミの中でリサイクルの確立が遅れているものの一つではないでしょうか。
そもそも、予算そのものを「消費すべきもの」と位置付けていること自体が、リサイクルの精神に反していると思うのです。循環型、プール可能な予算配分が求められている時代なのではないでしょうか。
ハンドブレーカー(←路面を壊していく機材:大きな釘が上下振動するような機械というと理解できますか)のガガガガーというひびきや、バイブロランマ(←砂や砂利を突き固めるために上下振動する機械)やバイブロプレート(←アスファルトを転延していく機械)のダダダダという音の脇で、沈丁花は季節を忘れずに固いつぼみをつけています。その多くは赤花種ですが、たまに白花種のものもあります。どちらも咲いてしまうと白い花が、甘い香りをそこら中に漂わせます。管理し易い花なので、幹線道路などでも路端の植え込みなどに使われています。排気ガスにも強いのですが、一度枯らしてしまうと、その枯れた場所に新たな苗を植えても根付きません。
その場合、庭木がかかる難病である「白紋羽病」が発症している可能性が大です。この病気は、株元に白い蜘蛛の巣状の菌糸が絡みついて樹勢を弱め、やがては枯らしてしまうもので、僕もこの沈丁花で経験しましたが、一度発生させてしまうと根絶させるのは困難です。樹木管理の本を読むと、病気の樹だけでなく、掘り上げたときの周囲の土までも残さず消毒処分せよとあります。要するに、根元の白変した表皮だけ削り取っては駄目ということらしいのです。 [next]