夏休みをテーマにしたTVゲームが売れているようです。購買層は30〜40歳を中心とした世代が主力となっているなどとニュースで報じられていました。考えてみると不思議な話です。彼ら(或いは我ら)は、そもそも少年期にTVゲームなどというもので遊んだ経験などありません。もっぱら、遊びとは戸外での活動を意味したものでした。ゲームセンターの類はありましたが、そこは、メカ主体のローテクが支配する世界でした。ピンボールやスマートボール、ミニパチンコなど、また、名前は覚えていないのですが(というより、一般的な呼称があったかどうかさえ定かではないのですが)おもちゃのオートバイや車を、回転するローラー布に描かれた道路上を正確に走らせて得点を競うゲーム機などが、繁華街の少しさびれた感じの店や温泉旅館などにありました。一時のブームで終わったのですが、リモコンレーシングカーのサーキットなどもありました(ミニ四駆とは似て非なるもの)。
僕はと言えば、もっぱら麦わら帽子を被り、右手に補虫網(ワープロで補注網としか出ないので、ガックリきている私がここにいる)、肩には胴乱(これまた、ワープロで動乱としか出ない。植物採集に用いる円筒状・長方形の携帯具のことです)を下げて、日がな一日祖父の家の近所をさ迷っていたものでした。カンナの赤さに惚れこんで、花の茎をかじったり、アゲハ蝶や玉虫(日本史で出てくる玉虫厨子の玉虫です。断じて団子虫ではありません)を収集したりしていました。当時は、防腐剤が注射器と一緒に売られていて、虫に針を刺すなどといったことは誰でもやっていたような気がします。日が傾いて少し涼しくなる頃には、三角ベース(3塁がない野球)に興じたり、フットサルならぬミニサッカーをやったりするのが正しい夏休みの一日だったと記憶しています。 [next]