第11講 円
(circle)
円周率が教育現場で‘3.14…’から‘3’へと退化していこうとしていることがしばしば問題にされる昨今ですが、そもそも円と何かと問われると、それは単一閉曲線‘simple closed curve’の一つで、平面上において中心とよばれる定点から等距離にある点の集合を指します。
なんだか難しい話になりましたが、言いたいことは円‘circle’と円板‘disc’は違うということです。日本語ではことさらに円と円板を意識して呼びわけることがないのですが、‘compact disc’ではあっても‘compact circle’にはならないですよね(録音媒体が紐状のものなら別ですが…)。
さて、円の半径は‘radius’です。弧度を‘radian’と教わっている方もいらっしゃると思いますが、これは半径‘radius’+角度‘angle’のことで、合成してつくられた言葉なのです。では、直径は‘radiuses’になるかと言うと、それは間違いで、‘diameter’となります。ちなみに弧は‘arc’です。アーチという言葉は日本語にもなていますね。ちょっと脱線しますがインディ=ジョーンズ・シリーズの一作である「失われたアークを求めて」のアークも、この‘arc’から来ています。
一方、弦は楽器から連想される‘string’ではなくて‘chord’です。さらに、最初に登場した円周は‘circumference’です。弧と弦で囲まれた弓形は‘segment’と呼ばれます。