集合を表記する方法には2つの表し方があります。
(T) 外延的記法(集合の表示)
例えば、集合Aを
A={1,3,5,7,8,10,12 }
と表記する方法で、元の全てを列挙して表示する方法です。
(U) 内包的記法(集合の記述)
先述した集合Aを
A={1年のうちの大の月に該当する数字 }
などと表記する方法です。
(T)の外延的記法は、要素の個数が少ないときには具体的に把握できて、一見便利なようですが、
「十進法で4桁で表す数の集合」などを表示しようとすると
{1000,1001,1002,1003,… ,9998,9999}
といった表現にならざるを得ません。もちろん全ての数を羅列しても構わないのですが、眺める方にすれば、9000個も並んだ数字の中に、実はどこか抜けてしまった数があるのではと勘ぐりたくもなります。まして、「1000以上の数」を表すとなれば、
{1000,1001,1002,1003,… }
とでも表示することになりますが、これが厳密には外延的記法に相当しないことは言うまでもないでしょう。
また、要素数の少ない先述した集合Aのような場合でも、
{1,3,5,7,8,10,12 }
という数の集合は、なぜ「集まり」になっているのかを知りたいと思ってしまいます(理由なんて本当はどうでもよいのですが…。クイズとしては出題されそうですね)。
となると、{1年のうちの大の月に該当する数字 }という記述の方が、Aという集合の性質を互いに共有し易いという意味において(何だか難しい言い回しになっていまいましたが、クイズ番組の正答としては他の理由より納得しやすいだろうといった認識があるということ)内包的記法は便利です。
集合を図象化、視覚化して扱うには、ベン・オイラーの図式(略してベン図式とかベン図とも呼ばれます。)と呼ばれるものを使うのが便利です。ベン図は次に示すように、1つの集合を平面上に描かれた閉曲線の内部の点(内部の点1個1個を描くわけではないが)で表す図のことです。
集合に含まれる要素を列挙するのなら、
と表すことも可能です。
さて、対応は複数の集合の間の関係となりますから、集合の関係について考えてみることにしましょう。2つの集合として、例えば集合A,集合Bがある場合、両者の関係には一般に次のような分類があると指摘されがちです。
T)AとBには共通の要素がない場合
U)AとBには共通の要素がある場合
しかし、前回も扱いましたが、
ことさらに、集合の重なりについて分類する必要はありません。というのは
A∩B(これを共通部分:積集合といいます)が空集合となるか否かで、例1と例2の区別はつきますし、
が空集合となることで、例2と例3の区別はつくからです。
ただ、この例3のような集合の包含関係は人間の興味をひくようで、‘⊂’なる記号を用いて、
A⊂B
と表現されます。
さて、ここに2つの集合
A={1,3,5,7,8,10,12}
B={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12}
を考えると、
Aの任意の元は必ずBの元になっています。
このように2つの集合A,BがあってAの全ての元は、Bの元であるとき、AをBの部分集合である。またはAはBに含まれるといって、
A⊆B
と表します。
また、このとき、BをAの超集合である。またはBはAを含むといい、
B⊇A
と表します。
ここで、この2つの集合M, Nの間に、
M⊇N かつ M⊆N
という関係が成立するとき、集合M, Nは同じ集合であるといって、
M=N
と表記します。
以上のことを(T)の表記法にしたがって表現すると、
x∈A ⇒ x∈B が成り立つとき(かつそのときに限り)
AはBの部分集合である。
さらに、上記に加えて、
x∈B ⇒ x∈A も成り立つとき
AとBは同じ集合である。
となります。
(∈ は元であることを示します。また、⇒は「ならば」とよんで下さい。)
もし、Aの元は全てBの元であり、かつAの元でない元をBが1つでも含んでいるならば、すなわち、
A⊆B かつ 
であるならば、AはBの真部分集合であるといって、
A⊂B
で表します。
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